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1. 第3者を守る(賠償責任保険)
IMPORTANT
これは絶対に入ってください。 選択の余地はありません。
具体的にどの商品に入るべき?
イベントの「賠償責任」をカバーする保険は、実は商品名がバラバラで分かりにくいです。 KitaQ All JAM の条件(花火・5000人・屋外)に合うおすすめはズバリこれです。
【推奨プランA:盤石の保守本流】
- 会社名:東京海上日動(または損保ジャパン、三井住友海上などの大手損保)
- 商品名: 「イベント賠償責任保険」 または 「施設所有者管理者賠償責任保険」
- 加入方法: 近くの代理店に対面・電話で依頼
- 特徴:
- 「花火」 のリスクを特約で確実にカバーできる(要交渉)。
- 「飲食物」 の特約も柔軟につけられる。
- ネット加入はできません。プロの代理店担当者が、イベント内容を聞き取って設計します。
- 結論: 今回は花火があるので、このルートが第一選択 です。
【推奨プランB:ネット・郵送でスピード重視】
- 会社名:グッド保険サービス(代理店)など
- 商品名: 「イベント賠償責任保険(定型プラン)」
- 加入方法: ネット問い合わせ → 郵送・振込
- 特徴:
- パッケージ化されており、手続きが早い(最短7日前など)。
- 注意点: 「花火」が対象外 の可能性があります。問い合わせ時に必ず「花火(打ち上げ)がありますが対象になりますか?」と聞いてください。もしNGならプランAしかありません。
カバーされる事故の例
- 強風で看板が倒れ、お客さんの頭に当たった。
- スタッフが機材を運んでいるときに、お客さんの足に落とした。
- 駐車場(会場)のフェンスを誤って車で突き破ってしまった。
- 提供した飲食物で食中毒が出た(※ 飲食物危険補償特約 が必要)
第1章:他人の命と財産を守る(イベント賠償責任保険)
なぜこの保険が「最重要」なのか
イベント主催者が負うリスクの中で、最も金額が大きく、人生を狂わせる可能性があるのが「第三者への賠償」です。
過去の「最悪の事例」を知る
脅すわけではありませんが、過去の判例を知っておくことは重要です。
- 明石花火大会歩道橋事故(2001年):群衆雪崩により11名死亡。主催者側(警察・警備会社含む)に 約5億6800万円 の賠償命令。
- 福知山花火大会露店爆発事故(2013年):露店の発電機ガソリン引火により死傷者多数。被害総額は 10億円規模 と言われました。
「たかが学生イベント」では済まされません。主催者には法的な 「安全配慮義務」 があり、事故が起きれば数億円の借金を背負うリスクがあります。
具体的な補償内容と特約
1. 基本補償(施設賠償)
イベント会場の管理不備や、スタッフの誘導ミスによる事故をカバーします。
- 例:スタッフが機材運搬中に客にぶつかり怪我をさせた。テントが風で飛んで客の車を傷つけた。
2. 花火大会特有のリスク(※超重要)
今回の「KitaQ All JAM」では花火の打ち上げが検討されています。 通常のイベント保険では 「花火による事故」は免責(対象外)」 となることが一般的です。
必要なアクション
- 東京海上日動 などの大手損保で 「花火大会専用プラン」 または 「花火特約」 を必ず付帯してください。
- 注意:ネット加入の安価なイベント保険では、花火が対象外のケースがほとんどです。必ず対面代理店で相談してください。
3. 食中毒リスク(飲食物危険補償)
「キッチンカーが入るから、彼らの保険で大丈夫」は 間違い です。 過去の判例(※1996年 堺市O157事例など)では、主催者の責任が問われないケースもありましたが、近年の傾向として 「出店者を選定した主催者の監督責任」 が問われるリスクは高まっています。 また、もしキッチンカー事業者が倒産したり逃げたりした場合、被害者の矛先は確実に主催者に向きます。
- 推奨:主催者として 「飲食物危険補償特約(食中毒特約)」 に加入する。
- 費用:数千円程度で追加可能です。絶対にケチらないでください。
「KitaQ All JAM」向け 概算見積もり
※あくまで目安です。代理店によって変動します。
| 項目 | 条件設定 | 概算保険料 |
|---|---|---|
| 基本保険料 | 来場者5,000人 / 1日 / 屋外 | 約 30,000円〜 |
| 花火特約 | あり(打ち上げ数による) | + 約 20,000円〜 |
| 食中毒特約 | あり(出店数・食数による) | + 約 5,000円〜 |
| 借家人賠償 | 会場アスファルト汚損等 | + 約 5,000円〜 |
| 合計目安 | 約 60,000円 〜 80,000円 |
予算アドバイス: 予算10万円のうち、この賠償責任保険だけで 6〜8万円 は確保しておく必要があります。
どこで加入するか
「花火」があるため、ネット完結型は避けてください。
- 東京海上日動 または 損保ジャパン の看板がある近所の代理店を探す。
- 「花火の特約が必要です」と最初にはっきり伝える。
これで第1章は完璧です。次は、大切なスタッフを守る保険です。。
アクション
近くの損保ジャパンや東京海上日動の看板が出ている代理店に電話して、こう伝えてください。
「屋外イベントで、花火と飲食物提供があります。 東京海上日動のイベント賠償責任保険 (または同等のもの)に入りたいです。飲食物危険補償と、借用施設の補償もつけてください」
参考文献 (References)
- 明石花火大会事故調査報告書 第1部 (事故原因の調査): 明石市公式 (PDF)
- イベント、祭り等における安全対策 (福知山踏まえ): 消防庁 (PDF)
- イベント保険パンフレット: 東京海上日動 (デジタルカタログ)